俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

「あの……前々から思っていたんですけど、浩斗さんと和賀さんって、元々お知り合いなんですか?」
「なんで?」
「さっき下の名前で呼び合ってて、ずいぶん親しげだなって」
「学生時代からの友人だ」
「ええっ、そうなんですか?」

 全く知らなかった事実に、結衣はびっくりする。

(じゃあ、和賀さんにシェアラを勧めた友人って、もしかして浩斗さんのこと?)

 状況的に、そうである可能性が高い。

「本当に、圭吾とは偶然会っただけか?」
「え? はい」

 結衣は頷く。
 むしろ、偶然会ったことに結衣自身が驚いた。

「それより、ここ最近遅くまでお仕事してて大変でしたね。浩斗さんがよかったら、今日は食事のあとに映画でも行きませんか? 好きなことをしたら、仕事の息抜きになると思うんです」

 なぜ浩斗がイライラしているのかはわからないが、疲れからくる苛立ちである可能性はある。なら、気分転換をしてリフレッシュするべきだと思った。
 結衣の提案に、浩斗は虚を突かれたような顔をする。しかし、すぐに口元をほころばせた。

「じゃあ そうしようかな」

 浩斗は少しだけ考えるような仕草を見せる。