俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

 一瞬浩斗が好きなのが結衣かもしれないという想像がよぎったが、すぐにそんなわけないかと思い直す。もしそうだったら、ベストパートナーが結衣だと打ち明けた際に教えてくれたはずだ。

「なかなかガードが固くて関係が進まないんだよな」

 結衣には好感を持っている。
 ゴルフコンペのときは終始メンバーに気を配っていて気が利くし、笑顔が可愛いし、何よりも一緒に話していて楽しい。できれば恋人関係になれたらいいなと思うものの、関係を進めるきっかけがなかなか掴めずにいた。

「まあでも、今度の担当替えでサイバーメディエーションに出入りするようになったら、状況も変わるよな」

 圭吾は気を取り直すと、カプチーノを一口飲んだ。

 ***

 一方そのころ、結衣はずんずんと歩く浩斗の後ろを追いかけていた。

「浩斗さん、待って!」

 結衣の声に、浩斗が立ち止まる。振り返った彼は、どこか不機嫌そうだった。

「さっき、どうして圭吾と?」
「たまたま鉢合わせしたんです。和賀さんの勤務先、あの近くみたいですよ」
「ふーん」

 浩斗は納得したのかしていないのか、どちらともいえないような相槌を打つ。