俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

「どういたしまして」

 結衣は笑顔で答えると、他の2人にもペットボトルを渡しに行く。

「おふたりとも、どうぞ」
「おお、暑いので助かるよ」
「ありがとうね」

 ふたりも笑顔で結衣からペットボトルを受け取ると、ねぎらいの言葉をかけてくれた。

(3班のチームは3人ともいい人で良かった)

 気難しい人がいたらどうしようかと不安だったが、杞憂だったようだ。
 結衣はほっと一安心する。今日は、楽しい一日になりそうな気がした。

 ***

 ゴルフコンペでは、社長である浩斗もアテンダントのひとりとして参加する。

 浩斗が担当する1班は、経営上特に重要な取引先のVIPを集めていた。
 浩斗はリストを眺める。ふたりは既にいるが、あとひとりが来ない。

(あとは、小名木社長か)

 そのとき、浩斗を呼ぶ声がした。

「浩斗!」

 親しげに寄ってきたのは裕美だ。

「小名木さんは6班ですよ」

 浩斗はにこりと微笑むと、彼女に正しい班を告げる。

「お父様に頼んで、交代してもらったのよ」

 悪びれなく言う裕美の言葉を聞いて、浩斗は眉を顰める。