俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

 翌日──ゴルフコンペ当日は爽やかな晴天に恵まれた。

 招待したゲストたちの前に、浩斗がマイクを持って立つ。壁には、「サイバーメディエーション ゴルフ懇親会」の帯が貼られていた。

「本日はお忙しい中、サイバーメディエーション主催のゴルフコンペにご参加いただきありがとうございます。日ごろお世話になっている皆さまとの懇親を目的に──」

 浩斗の開会のあいさつが終わると、招待客は各班に分かれる。
 結衣は『3班』と書かれたプレートを持ってカートの前に立つ。

「第3班の皆さま、こちらにお願いします」

 プレートを頭の上に高く上げて呼びかけていると、田端が近づいてきた。

「横溝さん。昨晩急なメンバー変更があったから、これが最新版」
「え? そうなんですか?」
「ああ。ネクストリンク会計事務所の山田様が、体調不良だ」
「承知しました。名簿、ありがとうございます」

 結衣は手渡された修正版の名簿を見る。3班のところに「ネクストリンク会計事務所 和賀圭吾」と書かれていた。

(和賀圭吾? それって、シェアラで知り合った人と同姓同名だわ。でも、まさかね)

 そのとき、すぐ近くで「すみません」と声がした。