俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

 ゴルフコンペが明日に迫ったこの日、結衣達は会議室で運営の最終ミーティングをしていた。

「──以上、何か質問はありますか?」

 田端が、会議室にいる社員達をぐるりと見回す。
 誰からも、質問は出なかった。すると、ここまで静かに話を聞いていた浩斗が立ち上がる。

「今、田端室長から説明した通り、各班に最低1名は社員に入ってもらう。各々が当社を代表する立場になることを自覚して、しっかり対応するように」

 浩斗の言葉に、その場にいる社員全員が「はい」と返事する。
 会議が終わり、各々が自席へ戻り始める。結衣もその場で立ち上がった。

(よし、頑張ろう! でも、各班に1名ずつ……大丈夫かな)

 結衣は、コースに出るのはこれが初めてだ。慣れているわけでもないので、少し不安になってしまう。

 そのとき、頭にポンっと優しく手を置かれた。
 びっくりして顔を上げると、すぐ近くに浩斗がいた。目が合うと、激励するようににこっと微笑まれる。
 たったそれだけのことなのだが、なんだか勇気づけられたような気がした。

(よし、頑張らないと!)

 結衣は気合を入れたのだった。