俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

 この様子だと、まだその誤解は解けていないようだった。

「あの、成瀬さん。私と社長はそういう関係では──」
「隠さなくていいわよ」
「いや、本当に──」

 なんとか誤解を解こうと説明する結衣を、成瀬はちらっと見る。

「私ね……社長に告白したの」
「ええー!」

 突然の衝撃カミングアウトに、結衣は驚く。

(いつの間に!?)

 浩斗と成瀬とは普段から同じ時間を過ごしていることが多いと思っていたのに、全く気が付かなかった。
 成瀬は、スッと目を伏せる。

「でも きっぱり断られた。ベストパートナーだから横溝さんなんじゃなくて、横溝さんだからこそベストパートナーなんだって言われちゃったの。ほんと、付込む余地ないなあって思った」
「成瀬さん……」

 まさかそんなことがあって、さらに浩斗がそんな風に返事をしていたなんて、とにかく驚いた。
成瀬は顔を上げる。

「そのとき思ったの。振られたぐらいの色恋沙汰で、容易くダメになる女だなんて思われたくない。私は私に決められたミッションをきちんと遂行しようって。だから、本当に隠さなくてもいいわ」
「……はい」

(本当にそういう関係じゃないんだけど……)