俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

 翌日、浩斗は約束通り、車で結衣を迎えに来てくれた。
 助手席に乗り込んで連れられて行った先は、結衣の予想外の場所だ。

(車出してどこに行くのかと思ったら、ここってゴルフ練習場?)

 緑色のネットが箱状に張られた巨大施設は、ゴルフの打ちっぱなしをするための施設だ。初めて足を踏み入れる結衣に対し、浩斗は慣れた様子で受付をしていた。

「浩斗さん。実は私、ゴルフやったことがなくて……」
「知ってる。だから連れてきたんだろ」
「え?」
「俺が教えてやるよ」

 浩斗は自分のことを親指で指すと、口の端を上げた。

 手袋や靴選びから手取り足取り教えられ、ようやく結衣たちは打ちっぱなしのブースに向かう。
 右も左も、周囲のブースではクラブヘッドがボールに当たる小気味のいい音が響いていた。

「じゃあ、習うより慣れよってことでやってみるか」
「はい!」

 クラブの握り方と基本的なスイングを教わった結衣は、浩斗に促されて打席に立つ。

(ボールを打てばいいだけでしょ? 簡単だわ)