俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

「リリースから三カ月の時点で、会員数は目標の60万人を大きく上回る80万人を突破しました。現在も順調に伸び続けており──」

 説明を聞きながら、浩斗は資料を眺める。

(まずまずの滑り出しだな)

 シェアラの開発には莫大な費用が掛かった。肝いり事業が好発進を記録して、浩人は満足げに笑みを浮かべた。

「以上、他に報告事項のある方はいらっしゃいますか?」

 進行役の田端が会議参加者に声をかける。
 すると、ひとりの役員──開発部長が手を上げた。

「一点気になる情報があります」
「なんだ? 言ってみろ?」

 浩斗は問いかける。

「実は、ベストパートナーが既にいるにもかかわらず新たにベストパートナーが設定されるという事象が、サポートセンターに複数報告されています」
「具体的に何件だ?」
「昨日までの時点で3件です」

 開発部長は答える。

「3件……。ベストパートナー機能に不具合があるということか?」
「まだそこまでの詳細はわかっていません。原因究明中です」

 開発部長は険しい表情のまま、そう答えた。


 会議終了後、社長室に戻った浩斗は腕を組んで考え込む。