サイバーメディエーションのお得意様との懇親を目的としたゴルフコンペは、会社の一大イベントのひとつだ。
そのため、開催前になると秘書部はその準備で大忙しになる。
そしてこの日、結衣は打ち合わせスペースで成瀬と打ち合わせをしていた。
「ここのフォルダに去年のゴルフコンペの資料が入っているから、準備をお願いできる? まずはゴルフ場の予約からね。人数規模は去年と同じくらいで──」
結衣は成瀬の説明を聞きながら、メモを取る。
「これが過去の参加者リスト。スコアが大体同じくらいの人が同じ組になるように調整するの。各班には必ずうちの社員を一名入れて」
結衣は成瀬が見せてきた表を眺める。
上から見ていると、榊原浩斗という名前を見つけた。
(あ、社長だ。72?)
他の参加者が100前後なのに、浩斗のスコアは70台前半。結衣は意外に思う。
「社長って、ゴルフ苦手なんですか?」
「え?」
「だって、他の人に比べて明らかに得点が低いですよね」
結衣の質問を聞いた成瀬はこめかみを指で押さえる。
「……横溝さん、ゴルフの経験は?」
「ありません」
「でしょうね。まず、ルールから勉強してきて。主催者側なのに、話にならないわ」
鼻先にビシッと指をさされ、怖い顔の成瀬が言い放った。
そのため、開催前になると秘書部はその準備で大忙しになる。
そしてこの日、結衣は打ち合わせスペースで成瀬と打ち合わせをしていた。
「ここのフォルダに去年のゴルフコンペの資料が入っているから、準備をお願いできる? まずはゴルフ場の予約からね。人数規模は去年と同じくらいで──」
結衣は成瀬の説明を聞きながら、メモを取る。
「これが過去の参加者リスト。スコアが大体同じくらいの人が同じ組になるように調整するの。各班には必ずうちの社員を一名入れて」
結衣は成瀬が見せてきた表を眺める。
上から見ていると、榊原浩斗という名前を見つけた。
(あ、社長だ。72?)
他の参加者が100前後なのに、浩斗のスコアは70台前半。結衣は意外に思う。
「社長って、ゴルフ苦手なんですか?」
「え?」
「だって、他の人に比べて明らかに得点が低いですよね」
結衣の質問を聞いた成瀬はこめかみを指で押さえる。
「……横溝さん、ゴルフの経験は?」
「ありません」
「でしょうね。まず、ルールから勉強してきて。主催者側なのに、話にならないわ」
鼻先にビシッと指をさされ、怖い顔の成瀬が言い放った。



