俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

 店主は結衣の反応を見て、あははと笑う。

「お兄さん、おちおちしていると結衣ちゃん取られちゃうよ」
「ご心配なく。他の男に渡すつもりはありませんから」

 浩斗は自信たっぷりな様子で、答える。それを聞いた周囲の酔っ払いたちが、一斉にヒューっと冷やかしを入れた。

「な、なんてことを──」

 結衣は真っ赤になって浩斗を見る。

「本当のことだろう? 俺は今、結衣を全力で口説いているんだ」

 甘く微笑まれ、結衣の頬は赤くなる。

「そんなこと言って、どうせ勝負に負けたくないからでしょ」
「違う。結衣のことが好きだからだ」

 真っ直ぐにはっきり言われて胸がドキッと跳ねる。周囲の酔っ払いが「付き合っちゃえよ」「なかなかいい男だぞ」などと、ますます盛り上がって囃し立ててきた。

「結衣は俺の何が不満なんだ? 直すから教えてくれ」
「何って…!」

 言い返そうとして、言葉が出てこない。浩斗の表情は真剣で、からかっている素振りはなさそうだ。

(私は浩斗さんの、何が不満なんだろう)

 改めて考えると、わからなくなる。