(この時間、きっと成瀬さんが──)
結衣は、いつものように成瀬が「じゃあ、食事にでも行きませんか?」と誘ってくると予想した。予定があると言って自分は退散しようと心に決めるが、成瀬から出たのは意外な言葉だった。
「それでは、私は先に失礼いたします。社長、気を付けてお帰り下さい」
「ああ。成瀬さんも気を付けて」
礼儀正しくお辞儀する成瀬に、浩斗はねぎらいの言葉をかける。
(えっ!?)
ふたりのやりとりに、結衣は動揺した。
おかしい。普段なら絶対に、成瀬が浩斗を誘うはずなのに。
(待って! 社長とふたりにしないで!)
結衣は心の中で叫びながら、成瀬の後ろ姿を見送る。
「まだ早いから、一緒に食事に行こう」
「私、予定が……」
結衣は視線を泳がせる。
「ないよな?」
浩斗はシェアラの画面を見せつけるように、結衣の前に突き出す。エンちゃんが【今日はデートに誘うチャンスだよ?】とコメントしていた。
これはシェアラの恋愛お助け機能のひとつだ。恐らく、スケジュールにアクセスして予定がないことを確認しているのだろう。
(なんて余計な機能なの! プライバシーの侵害だわ)
結衣は、いつものように成瀬が「じゃあ、食事にでも行きませんか?」と誘ってくると予想した。予定があると言って自分は退散しようと心に決めるが、成瀬から出たのは意外な言葉だった。
「それでは、私は先に失礼いたします。社長、気を付けてお帰り下さい」
「ああ。成瀬さんも気を付けて」
礼儀正しくお辞儀する成瀬に、浩斗はねぎらいの言葉をかける。
(えっ!?)
ふたりのやりとりに、結衣は動揺した。
おかしい。普段なら絶対に、成瀬が浩斗を誘うはずなのに。
(待って! 社長とふたりにしないで!)
結衣は心の中で叫びながら、成瀬の後ろ姿を見送る。
「まだ早いから、一緒に食事に行こう」
「私、予定が……」
結衣は視線を泳がせる。
「ないよな?」
浩斗はシェアラの画面を見せつけるように、結衣の前に突き出す。エンちゃんが【今日はデートに誘うチャンスだよ?】とコメントしていた。
これはシェアラの恋愛お助け機能のひとつだ。恐らく、スケジュールにアクセスして予定がないことを確認しているのだろう。
(なんて余計な機能なの! プライバシーの侵害だわ)



