俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

 集中できない。デスクに向かって仕事をしていても、思い出すのは昨晩のことだ。

大人しく俺にしておけ』  

 言い聞かせるような優しい口調、こちらを見つめる真剣な眼差し、そして、抱きしめる腕の力強さや触れ合った唇の柔らかさまでもがよみがえり、結衣の顔はボッと赤くなる。

「……さん、横溝さん!」

 ふいに名前を呼ばれてハッとする。
 成瀬が、怪訝な顔をして結衣を見つめていた。

「あ、はい! 気付かず、すみません」

 結衣はガタンと音を立てて、立ち上がる。

「だから、今日急遽決まった社長の会食に誰が同席するかって相談をしたのよ。田端室長は別件があるし、順番的には横溝さんだけどどうする?」

 成瀬は腕を組んで結衣に問いかける。

「会席……」