「ごめん。ちょっと酔っちゃったから涼んでくるね」
頭がボーとしてきたので、結衣は一旦席を立って夜風に当たりに行く。
店の前に出た結衣は、その場にしゃがみ込んだ。
(おかしいな。すごく眠い)
結衣はざるというほどではないにしろ、女性にしてはお酒に強いほうだ。普段ならワインを数杯飲んだだけではこんな風にならないはずなのに、気分が悪くて立っていられない。
握りしめていたスマホが鳴る。画面を見ると、浩斗からだ。
「社長?」
『結衣。今、誰とどこにいるんだ?』
「今は……」
結衣の背後のドアが開く。なかなか戻ってこない結衣を心配したのか、阿部が外に出てきたのだ。
「横溝さん、大丈夫?」
『結衣?』
電話越しに、浩斗が呼ぶ声が聞こえる。何か答えようとしたそのとき、スマホがひょいっと結衣の手から消えた。
阿部は通話を勝手に終了させると、にこりと笑う。
「……阿部君?」
「横溝さん。体調がすぐれないみたいだし、ゆっくりできる場所に移動しようか」
阿部の手が結衣の腰に回る。
触れられたとき、ぞわっと寒気がした。浩斗からは一度も感じたことがないような、嫌な感覚だ。
「やめて」
頭がボーとしてきたので、結衣は一旦席を立って夜風に当たりに行く。
店の前に出た結衣は、その場にしゃがみ込んだ。
(おかしいな。すごく眠い)
結衣はざるというほどではないにしろ、女性にしてはお酒に強いほうだ。普段ならワインを数杯飲んだだけではこんな風にならないはずなのに、気分が悪くて立っていられない。
握りしめていたスマホが鳴る。画面を見ると、浩斗からだ。
「社長?」
『結衣。今、誰とどこにいるんだ?』
「今は……」
結衣の背後のドアが開く。なかなか戻ってこない結衣を心配したのか、阿部が外に出てきたのだ。
「横溝さん、大丈夫?」
『結衣?』
電話越しに、浩斗が呼ぶ声が聞こえる。何か答えようとしたそのとき、スマホがひょいっと結衣の手から消えた。
阿部は通話を勝手に終了させると、にこりと笑う。
「……阿部君?」
「横溝さん。体調がすぐれないみたいだし、ゆっくりできる場所に移動しようか」
阿部の手が結衣の腰に回る。
触れられたとき、ぞわっと寒気がした。浩斗からは一度も感じたことがないような、嫌な感覚だ。
「やめて」



