俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

 浩斗の言葉に呆気にとられたような顔をしていた結衣は、眉を顰める。

「見境なく愛嬌を振りまいてなんかないですし、ベストパートナーはシェアラが勝手に決めただけじゃないですか。私はそもそも、シェアラを信用していません」

 反抗的な態度に、また苛立ちが募る。
 結衣はいつもこうだ。これまでの女は強く言えばいうことを聞いたのに、毎回のように噛みついてくる。
 浩斗は結衣の顎を救い上げると、そのまま口をふさぐ。驚いたように目を見開く結衣の顔が、眼前に広がった。

「んっ」

 鼻から抜けるような結衣の息遣いに、興奮が高まる。そのまま舌を差し入れようとしたときに、ガリッと痛みが走った。結衣に?まれたのだ。

「何するんですか!」

 結衣は怒っているのに、どこか泣きそうな顔をしていた。

「私、もう戻りますね。失礼します!」

 逃げるように部屋を出て行く。
 社長室にひとりになった浩斗は項垂れる。

(しくじった……)

 怒らせるつもりはなかった。それなのに、結衣が楽しげに男と話している姿を見たら咄嗟に体が動いていた。

(まさか、この俺が嫉妬しているのか?)

 これまでに体験したことがない感情に、混乱する。