俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~

「え? 結衣?」

 なぜ彼女がここにいるのかがわからず、浩斗は驚く。しかし、すぐに寝る前の出来事を思い出した。

(そうか。さっき……)

 もうとっくに帰ったと思っていたので、まだいてくれたことがなんとなく嬉しい。

「少しは体調よくなりましたか?」
「ああ」
「お腹空いていますよね。消化にいいものがいいと思っておうどん作ったので、食べません?」
「うどん?」
「下のスーパーの冷凍?ですけど」
「店の手打ちうどんがいい」
「そんなものはありません。わがまま言わないでください」

 呆れたような顔をしつつも、結衣はてきぱきとうどんを用意してくれた。出てきたのは、具だくさんのけんちん風うどんだ。

「あ、キッチン借りちゃってすみません」

 思い出したように付け加える結衣を見て、思わず吹き出しそうになる。

「今さらか」

 呆れつつも、結衣らしいなと思う。
 出されたうどんからは、だしのいい香りがした。

「美味しい……」
「でしょ! 最近の冷凍食品はすごいんですから」

 冷凍食品会社の手柄なのに、結衣はまるで自分が開発したかのように得意げだ。