お昼休み、社員で賑わう食堂。結衣のすぐ後ろの席では、女性社員のグループが噂話に興じていた。
「ねえねえ、聞いた? ニュースでも報道しているKZ情報システムの大規模情報漏洩の件、うちの前澤さんが絡んでるらしいよ」
「えー、本当に? だから最近休んでるの?」
「なんか田端室長と部長が話し込んでいるのを、たまたま聞いたって人がいて──」
夏希とお昼を一緒に食べながらも、ついつい後ろのグループの噂話に耳ダンボになってしまう。
「ねえ、結衣。前澤さんが絡んでるKZ情報システムの件ってまさか、前に言ってた元カレが突然会社に押しかけてきたっていう──」
夏希は身を乗り出すと、顔を寄せて結衣に小声で尋ねる。
「うーん。そのまさかなんだよね」
結衣はうんざりした口調で答える。
智紀がなくしたものは会社の顧客の個人情報がはいった重要書類と営業用タブレットだったようで、そのどちらも結局見つかっていない。
智紀は保身のためにそれらの紛失を会社に隠していたが、一連の騒ぎでサイバーメディエーションからKZ情報システムに抗議が入ったことから、勤務先の知るところとなったようだ。さらには、そこに入っていたと思しき情報が漏洩しているのではないかとKZ情報システムに顧客から苦情が入ったことで、データの悪用まで確認された。
「ねえねえ、聞いた? ニュースでも報道しているKZ情報システムの大規模情報漏洩の件、うちの前澤さんが絡んでるらしいよ」
「えー、本当に? だから最近休んでるの?」
「なんか田端室長と部長が話し込んでいるのを、たまたま聞いたって人がいて──」
夏希とお昼を一緒に食べながらも、ついつい後ろのグループの噂話に耳ダンボになってしまう。
「ねえ、結衣。前澤さんが絡んでるKZ情報システムの件ってまさか、前に言ってた元カレが突然会社に押しかけてきたっていう──」
夏希は身を乗り出すと、顔を寄せて結衣に小声で尋ねる。
「うーん。そのまさかなんだよね」
結衣はうんざりした口調で答える。
智紀がなくしたものは会社の顧客の個人情報がはいった重要書類と営業用タブレットだったようで、そのどちらも結局見つかっていない。
智紀は保身のためにそれらの紛失を会社に隠していたが、一連の騒ぎでサイバーメディエーションからKZ情報システムに抗議が入ったことから、勤務先の知るところとなったようだ。さらには、そこに入っていたと思しき情報が漏洩しているのではないかとKZ情報システムに顧客から苦情が入ったことで、データの悪用まで確認された。



