いきなり荒唐無稽なことを話し出したわたしに、男たちは小馬鹿にするようにわざとらしく笑った。
「なんだこいつ。気でも狂ったのか」
「違うよ。気が狂うのはあなたたち」
「……てめえ、いい加減に、」
わたしは下半身にかけていた布を、するりと外した。
静かな動作に男たちの息が一瞬とまる。
いきなり現れたそれに。
人間にあるはずのない……"尾びれ"に。
彼らの目の奥で疑念と恐怖が交差したのがわかった。
「セイレーンの住処に土足で踏み込んだこと、あの世で後悔してね」
わたしは小さな世界に旋律を投げ込んだ。
瞼を閉じる直前。
最後に映ったのは、男たちの恐れ慄く姿だった。



