一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―




「5・6・7・8……」

正確無比なRyoさんの8カウントに合わせて、私たち5人がリズムに乗る。


頭からつま先・指先まで、丁寧に。意識を途切れさせない。

全身の使い方、細かな所作の残し方…ちょっとしたクセに個性は出るけど、なんとなく息が合ってきた気がする。


「千景さん、相変わらず基本に忠実な動きですけど、かなりのびのびしてきましたね。楽しいって感情がよりわかりやすくなったというか……」



壁際に立って私たちのレッスンを見守っていた宇都さんが、手前に座るSEIKOさんにぽつりと溢す。

パイプ椅子に足を組んで腰掛けているSEIKOさんの、真剣な眼差しがギラリと宇都さんを捉えた。



「すす、すみません!出過ぎたことを……っ」

「いい。他のメンバーは?どう思う?」


真っ赤な口紅が飾る唇がニヤリと弧を描く。

宇都さんは目を泳がせて発言を迷った後、おずおずと口を開いた。



「……“基本に忠実”といえば、ユウキさんも当てはまると思います。
千景さんはそこに感情を乗せて輝くタイプな気がしますが、ユウキさんは逆。表情や動きの余韻の出し方で自分の魅せ方を緻密に計算してるように見えます」


SEIKOさんは微笑んだまま黙っている。「続けて」ということだ。

宇都さんが並ぶ蓮と昊を見た。

「蓮さんと昊さんは自分のスタイルがはっきりしてますね。だから基礎ばかりの今のレッスンは、物足りないのかもしれません。
特に昊さんのマルチな異彩さは目を惹きますが……
もう少し熱くなってくれたら嬉しいというか」


宇都さんががっくりと肩を落とす。
SEIKOさんはクスリと鼻を鳴らした。


「――あとは、南さんですが……」


宇都さんが視線をセンターへと動かして、南のことを見る。