一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―

「もっと余裕でいたいのに」
「君の前じゃ 空回り」

ユウキと向かい合って、2歩分近づく。
ユウキは余裕綽々のいつもの営業スマイル。


私は、さっきの余韻でまだ緊張している。


「目が合うたび一瞬で」

南と昊のハモリ。
その後、蓮のパートが来てサビに入る。


こんなに動揺したまま、私はサビにいけるのだろうか?


萎んでいく自信に瞬きすら忘れていると、近づいた私とユウキのちょうど真ん中に桃色が飛び込んできた。


「世界までピンクになる」


——ど真ん中のポジションに収まって、観客に向かって指でハートを作りながら溶けるほど柔らかい笑顔を向ける。

甘ったるいのにいつもよりエッジを効かせた芯のある声。
自然なのにサマになる立ち姿。

柔らかいのにバチバチ。


“魅惑”という言葉がまさにハマる蓮のワンフレーズに、会場が本当にピンク色に染まった。



——サビに走る短い助走の音。
その一瞬、蓮は私を見て安心させるように笑って。
次にユウキを見て“悪いね”って意地悪く笑う。


そうだ、これは蓮が真ん中の曲。
軽やかで柔らかで、しゅわっと弾けたくなる曲だ。