一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―


「ドラマ終わった瞬間放り出す。明日から1週間口聞かない。楽しく帰れると思うなよ……」

ギリギリと歯噛みするユウキが、これ以上ない顰めっ面でブツブツと不穏なことを言い出した。
それを「まぁまぁ」と宥めていると、新着配信のタグがついて【今日、君に恋をする】の再生が始まった。


『夏の日差しと、甘いキス。今日、君と恋をする』


鈴が鳴るようなヒロイン役の若手女優さんの語りがテレビから聞こえてくる。

「おっ始まったな!」

みんなの目がテレビに向かった。

冒頭シーンは蓮が演じる涼風隼人が女の子に囲まれてるのを、ヒロイン・星宮まりんが嫌悪する場面。

『なにアイツ!チャラチャラしちゃってバッカみたい!』


(――かっ……かわいい!まりんにぴったりな子だ!)


オタク心が思わずときめく。にやつく口を結んで堪えた。

「相手役かっわい!蓮さん、ときめいちゃったんじゃないっすかぁ?」

うりうりと南が肘で蓮をつつく。
乗っかるかと思いきや、蓮の反応は意外と冷静だった。

「ん?……あー、そうね。the・清純派って感じで――」

ちら、と蓮がテレビに釘付けの私のつむじを見る。
それをユウキは逃さなかった。

「何見てんだよ」

「怖っウサちゃんのことなんか見てないってぇ」



『――これ、落としたよ』

「蓮のシーンだ」