「御堂 蓮。16さぁい」
相変わらずスマホと睨めっこしながらの、怠そうな声。
ふわっと軽そうなペールピンクの髪に、退屈そうに伏した垂れ目。
本当に16?色気が生々しい。
最後に、ずっとどこか遠くを見ている赤毛の人のことを見る。
視線に気づいたのか、睫毛がちの気怠いジト目が私のことを見つめ返す。
なんで何も言わない?
怪訝な顔で無表情と見つめ合う。
数秒してから、微動だにしなかった“昊”の唇が「あ」とほんのわずかに動いて、ようやく言葉を紡ぎ出した。
「金川 昊。
……南と一緒の17歳」
最年長……!
確かに南も昊も、見た目だけなら1番大人っぽく見える。
急に抱きしめてきたり、ぼんやりしてたり、中身はびっくり箱みたいだけど。
「俺はもういいっしょ。
さっき自己紹介したもんね」
長机にゆったりと頬杖をついた南が、流し目で私を見る。
「ね?」と笑みを深めたその顔に、抱きしめられた時の体温が蘇ってきて反射的にコクコクと頷いた。



