【第二夜】きっと仮面の下を知ったら嫌われてしまうから





「その方が、都合がいいです。」


「何のだ。」


「弥生さんの。」

 

その名前を、今度ははっきりと口にする。



「焦ってました?」
 


氷は、答えない。
 


だが、その沈黙自体が答えだった。



「……あの人」
 


椿は、グラスに指をかける。