【第二夜】きっと仮面の下を知ったら嫌われてしまうから





掴まれた手首を、強く振りほどく。



「私の人生だよ」



その言葉に、九条は一瞬だけ黙った。



――だが、すぐに表情を戻す。



「人生だからこそだ。

お前は、あの男の“優しさ”しか見てない」


「別にいいじゃん。」



即答だった。



「傷つくって分かってても、選ぶのは私。

安全な檻に戻るくらいなら、

危険でも外に出る。」



九条の眉が、はっきりと歪む。