掴まれた手首を、強く振りほどく。 「私の人生だよ」 その言葉に、九条は一瞬だけ黙った。 ――だが、すぐに表情を戻す。 「人生だからこそだ。 お前は、あの男の“優しさ”しか見てない」 「別にいいじゃん。」 即答だった。 「傷つくって分かってても、選ぶのは私。 安全な檻に戻るくらいなら、 危険でも外に出る。」 九条の眉が、はっきりと歪む。