【第二夜】きっと仮面の下を知ったら嫌われてしまうから


 


玄関の扉の前で、

靴を履き終えた椿は、

ほんの一瞬だけ立ち止まった。



「……氷さん」
 


呼ばれた氷は顔を上げる。



「何だ。」
 


その声は、いつも通り落ち着いている。