だるまさんが……ワラッタ

「ねぇ、みんなでだるまさんが転んだしない?」
 少女が一緒に遊んでいた少年や青年、他の女子に声をかけて回る。
 しかし、少女と言ってももう小学六年生だ。
 そこらの子は口をそろえて
「だるまさんが転んだって、ちっちゃい子の遊びじゃん。それより、鬼ごっこしよ。あ、かくれんぼ!」
 少女の周りには、人っ子一人集まりません。
 少女は、鬼ごっこやかくれんぼのほうが、小さい子のする遊びだと思っていました。
「ねぇ、あやも一緒に鬼ごっこしない?」
 少女といちばん中の良いおともだちのりほが声をかけてくれたけど、少女は拗ねてしまったのでみんなの輪から離れてひとりで神社の
 階段に座りこみました。
「どうせ、みんなあやのこと嫌いだもん」
 少女は近くにあった石を右足で蹴とばして、池の中に落っことしました。
「あ、鯉っち!それエサじゃないよ!食べちゃ、死んじゃうよ…。」
 鯉が少女が投げた石をエサだと勘違いしおなかにおさめてしまいました。
 面白くない……何も面白くない……。
 
 毎日、同じことの繰り返し。

 学校に行って、授業をして、給食を食べて、掃除をして、また授業をして、さようなら。
 
 家に帰ったら、即塾、ピアノ、バレエ、ボイトレ!

 もう、こんな生活いやだ……。

 
 もっと、もぉっと!すごいことをしたい!

 少女は、怖いもの、恐ろしいもの、そして何より、人の怒りが大好きでした。
 
「田舎って平和だね。」
 ある日、少女がそういうと、おともだちは
「そうだよね!いいところだよ。私、大人になってもここからは出ない!」
 と言っていた。
 だが、少女が言いたかったのはそういうことではなかった。

 もっと、もっと、もっっっっっと!スリルを……。

 そこで好きになったのが……

 怨念だるまさんが転んだ(・・・・・・・・・・・)

                           だった