最強女子にも帰る場所がある~Choice your back home~

 それから、数日後…。

 文化祭での私での役割はほとんど終わってしまったため、久々の部活に顔を出す。


「あっ、美夜ちゃん来たんだ!」

「英…。なんだか久しぶりだね。」

「そうだよね。僕、なかなか美夜ちゃんが来なくて寂しかったんだからね!」


 拗ねたように頬を膨らませる英。


「ごめんね、なかなか来れなくて…。文化祭の準備で忙しくて…。」

「うん、知ってるよ。いろいろあったんでしょ?」


 心配そうに聞く英。

 英がどこまで知っているのかは分からないけど、頷いとく。


「うん。でも、今日から毎日来れるよ。」

「やった!あ、まだ文化祭の看板作り終わってないから一緒に作ろ!」

「うん。そう言えば他の人は?」

「あぁ、なんだか文化祭の翌日にコミケ?かなんか分からないけど、それの原稿?を書いているんだって。」

「………なんだか、忙しそうだね。」

「そうだよね!でもっ、僕達二人で頑張って看板を仕上げよっ!」

「うん。」


 二人で看板を作っていく。


「……美夜ちゃんさ、まだ入部して三か月しか経っていないのに絵が上手くなったよね。」

「そうかな?」

「うんっ。」


 しばらくの数日間はこうして美術部で英と看板作りをした。

 そして、看板作りもいよいよ終わりそうになる。


「明日でいよいよ終わりそうだね!」


 背伸びをする英。

 だけど、すぐに姿勢を戻して、


「ねぇ、美夜ちゃん。明日の放課後この看板が作り終わったらどっか行こ?」

「うーん。あ、そう言えば明日は見たいドラマがあるんだった。」

「そうなんだ。なんていうドラマ?」

「運命の愛はなんとやら…っていうブルース大西☆主演のドラマ。」

「あぁ…。あれね。昔から美夜ちゃんはブルース大西☆みたいな感じの人好きだよね。」

「そうかな。」

「うんっ。よく笑っていたもん。」


 普段は記憶力が乏しい英。

 だけど、何年も前も私が忘れていたことすら覚えている。


「ねぇ、美夜ちゃん。」

「うん?どうしたの、英。」


 急に改まる英。

 英は一呼吸した後、ニコニコした笑顔から真剣な表情になった。


「僕が、美夜ちゃんをたくさん笑顔にするから…。僕、ずっと美夜ちゃんが好きなの。だからお願い。他の人を好きにならないで…。」

「でも、英…。私は、恋とか分からない…。」

「うん、知ってる。何年好きでずっと想っていると思ってんの。美夜ちゃんが恋とかに疎いのは分かるよ。」


 英は大きな瞳から、涙を流しながらこう言った。


「もう、離れ離れは嫌なの。」

「英…。」


 英はいつも周りの人に囲まれていて、愛されキャラだ。

 皆に大切にされている。

 昔の英とは違う、そう思っていた。

 だけど、英にとってはそうではないのだろう。

 この短期間で四人の男子に告白されたけど、私は余計に恋や愛が分からなくなった。

 まるで、一人だけ置いてけぼりになったみたい。