私は剣に身を捧げた女。王太子殿下の求愛は、お受け出来ません


「アレクシス……!」
 
 アレクシスの首に腕を回し、自分からその唇に口づけを贈った。自ら舌を差し入れ、ねだるように身体をすり寄せる。
 
 求め合うような口づけの合間に、何度も何度も彼の名を呼んだ。アレクシス。アレクシス。
 
 愛しい人。私の愛する人。もう、この気持ちを抑える必要はない。
 
「……っ、ヴィオラ……!」
 
 少し苦しげな、焦ったような吐息が間近に聴こえる。余裕のなさそうな気配に、もう引き返せない予感が迫り上がってくる。
 
「ずっと、お前をこの腕に抱きたかった……抱きしめて、口づけて、オレのものにしてしまいたかった」
 
 切なげな、魂を注ぎ込むような声。ここにアレクシスの想いの全てが籠っているのだと、肌で感じた。
 
「私も……」
 
 勝手に、言葉が唇からこぼれてくる。私の中で、何かが崩れた。
 
「私もです。アレクシス」
 
 涙が滲む。気持ちが溢れ出す。この人が好きだ、この人が愛おしい、大切にしたい、そばにいたい。ずっとずっと押し殺していた、本当の望みだった。
 
「愛しています……! 愛してる、愛してる……アレクシス……!」
 
 これまで言えずにいた気持ちを全部吐き出すように、私は熱に浮かされたように何度も愛を叫んだ。
 
 アレクシスの大きな手のひらが、私の肌を隅々まで味わい尽くす。そのたびに身体が跳ね、鳴くような吐息が溢れた。
 
「……っ、ヴィオラ。これは、好きか……?」
 
 少し意地悪い口調で、アレクシスは私の胸の頂を愛撫した。ぴったりと重なった肢体が、ますます汗ばんでいく。
 
「ええ……っ」
 
 恥じらいを感じる余裕すらなく、切迫詰まった返答が唇から溢れる。
 
 アレクシスはごくりと喉を鳴らすと、私の好いところを優しく優しく責め続けた。
 
「ああ、っ……!」
 
 はしたない声が漏れる。身体の中心に焦げるようなもどかしい快感が走り、私はひたすら身をよじった。
 
「んんっ……!」