好田さんは綺麗な黒髪をしていて、けっこう長い。
身長もちょっと高めで、スタイルもいい。
前髪が長くてあんまり顔は見えないけど、きれいな顔立ちしてる。
「好田さんは、奈良はじめて?」
「あ、はい」
「そうなんだー。 私もなんだー」
他愛もない会話をしていると、変態達が寄ってきた。
「愛先輩! あっちで一緒に鹿せんべい食べません!?」
と、翔ちゃん。
「いや、鹿せんべいは鹿にあげるものでしょ」
「じゃー、一緒にあげましょう!」
その後、翔ちゃんが視界から消えた。
「それより、俺と大仏見ながら語り合わない?」
と、陸さん。
左手で翔ちゃんを後ろに追いやっていた。
「ああ、いいですねえ。 でも、遥とやってあげてください」
「そうですよ! 生徒会長っ! 私、めっちゃ大仏マニアですからっ」
遥が生徒会長の右腕を掴む。
「だ、大仏マニア…?」
遥は生徒会長を引っ張って、東大寺の方へ向かった。
「主井さん、俺と一緒に…」
と、言う淳。
「行かない」
そう言うと、シュンとした顔をしていた。
なんだか、胸が痛んだ。


