イケメン★ハーレム


「はいはい、乗った乗った!」


そう言って強引にバスに連れ込まれる。


「やっぱ香川くんと主井さんって付き合ってるのかなぁ…」


と、呟く声が聞こえる。


「そうかもぉ。 だってさ、超お似合いだしね!」


「美男美女で、目の保養になるよねー!」


と、キャーキャー騒いでいた。
お似合い…、お似合いかぁ。


「どうしたの?」


そう言う淳の声にハッとする。


昔の私でも、そう言ってもらえたのかな。


…多分、言われなかったんだろうな。


「…コラッ!」


バチンッ!と頬を叩かれる。


「い、痛いし!」


「ボーッとしてるから」



べ、別にボーッとしててもいいじゃん!と言おうと、口をパクパクさせた。



「ネガティブな顔してたから」


「へっ!?」


「昔の事、思い出してたんじゃないの?」



図星、なんだけど。


なんで分かっちゃうんだろう。
私、顔に出るのかな?