教室につくなり、生徒会長は変態香川をわざわざ呼び出して、私を引き渡す。


教室じゃコイツがいるし…なんか、一人になって考えたいなあ。


「ちょっとトイレいってくる」


「つきあおーか?」


と言う変態。
中に入ってこないとしても、外でコイツに待たれるのもなんか嫌だ。


「いいよ、遠慮しとく」


私は一人で、教室近くのトイレに向かった。


結局、個室にこもってもいい案は浮かばなかった。
用を足して、手を洗っていたときの事。


「主井さん」


そう呼ばれたので振り返ってみると、変態親衛隊の…えっと、なんて名前だっけ?な三人がそこにいた。


「はい?」


私は手を洗うのをやめ、ハンカチで手をふき、ハンカチをスカートのポケットに入れた。


本当はオデコから落ちる冷や汗も拭きたかったけど、そんな雰囲気じゃなさそうなので、止めておいた。


「最近、足利くん、香川くん、沢尻くんと仲がいいみたいだけど」


と、女の子にしては低すぎるトーンで言われた。


「な、仲がいいっていうか…なんてゆうか…」


“実は彼らは変態で、ただつきまとわれてるだけなんです!”
なんて言っても信じないだろうし、言うつもりもない。


「うらやましいです! 私たちなんて、まるっきり相手にされてないってゆうか…」


「ちょっと山田さん! 黙ってて」


山田さんという、多分一年生の女の子は、うちのクラスの女の子に口をふさがれていた。