「謝るまで許さないからね!」


鈴木さんは手を大きく振りかざした。
私は、いつの間にか、鈴木さんと好田さんの間に入っていた。


「手、手は出しちゃ駄目だと思います!」


わ、私…何やってるんだろう!
さっき関わりたくないって思ったばっかりなのに!


「あんた…誰よ?」


そ、そうですよね!
まったく知らない人がいきなり出てきてもビックリするだけですよね!


「鈴木先輩、この子ですよ。 前話してた」


後ろにいる同じクラス…だったと思う女の子が言った。


…話してた?私の事を?


「ああ! この人が主井先輩ですか?」


そのまた後ろにいた女の子は私を指さした。


…なんなの?


「そう、あんたが…」


鈴木さんの目、こわいです!
ジトリと見られて、思わず強張る。


「あ、あの…写真なら、ネガあるでしょ? 焼き増ししたらいいんじゃないですか?」


「…それもそうね」


か、考えてなかったんかよっ!
私は思わずつっこみそうになる。


鈴木さんは派手に巻いた巻髪を、肩にかけてこう言った。


「今日のところは見逃してあげるけど、次は容赦しないからね」


と、好田さんを睨む鈴木さん。


…こ、こわい。