「主井さん。 恋が探してたよ」


「え? ほんと? 分かった! じゃあ、沢尻くん、ゴメン。 またね!」


私がそう言うと、沢尻くんは笑って手を振ってくれた。


ほんと、可愛いなあ。


こう、ギューっとして、ナデナデしたい!
なんて変態的な事を考えていた。


「主井さん、翔の事気にいったの?」


と、変態が言う。


…居たんだ。
と言うような目で変態を見ると、変態は悲しそうな顔をした。


「そんな警戒しなくっても、前みたいな事しないって!」


「ほんとに? じゃあ、この瓶は何?」


私は首元に付けられてる瓶を指さす。
変態は無意識にやってしまったようで、その瓶をすばやく直した。


「あんたみたいな変態、他探してもなかなかいなさそうよねー」


と、呟く。


「そう? 俺は普通だと思ってるけど。 ちょっと匂いフェチなだけで」


「ちょっとか!? どう考えてもちょっとじゃない!!」


「俺みたいな奴、その辺にゴロゴロいるって」


「いない! 絶対いない!!」


私は変態から逃げるように、早歩きで歩く。


だいたい、変態と一緒にいると、女子の視線が痛いんだから、あんまり近づかないで欲しい。