ホテルに戻って、温泉に入る。
やっぱ旅の疲れはこれだよね~!


「遥、足利さんとのデートはどうだった?」


と、脱衣所で遥に話しかける。


「んもー! 最高だよ! 夢が叶ってラッキー!」


遥はルンルンとはしゃいで、服を脱いでいった。


タオルを一枚持って、体を洗いにいく。


「愛は、香川くんとどーだったの?」


「どうって…何もないけど」


そう言うと、遥は驚きながら桶にお湯をためた。


「何もないー? ほんとに?」


「何も無い…けど」


けどなに?とでも言うようにこっちを見てくる。


「もしかしたら…好きかもしれない」


「誰を!? きゃっ」


ビックリして、シャワーをきつく回してしまった遥。


「淳のこと」


顔を真っ赤にしてしまった。


私は桶に水をためて、手ですくい、顔にかける。


「そ、そーなんだー!」


「か、かもしれない、だからねっ!」


「それだけで充分だよー」


ニヤニヤしてこっちをみてくる遥。


「明日、最終日だしさ。 がんばりなよ!」


遥、なんか…誤解してる?
かもしれない、だからね?