なのに。 「そのうち」 指先が、髪をすべる。 「推しを見てても、 俺の声が邪魔してくる」 「……しないし。 サランくんの声しか知らないもん。」 「嘘つけ。 俺の顔が浮かんでくるかもな」 「浮かばないってば! サランくんの顔なら浮かぶかも…」 「俺に触れられた感覚、思い出す」 「それはないかな」 否定する。