「逃げなくていいって」 「何もしないよ、たぶん」 “たぶん”。 その一言で、 全身の血が冷える。 「……やめて」 声が、震える。 足に、力が入らない。 「声出すなよ?」 「大人しくしてれば、優しくしてあげるから」 一人が、 スマホを取り出す。 画面が一瞬、 こちらに向く。