偽王子さまの君と、今宵も共に。






お母さん、お父さん……。

どうして、あの時、わたしを、凛菜を置いていなくなっちゃったの……?


──誰か、誰か救急車を!

──子供は無事そうだぞ! 大丈夫か!?

──大人ふたりは……もうダメなんじゃないか……?

──頑張れ! あともうちょっとで救急車が来るから!


キィィッと鳴った音と同時に、他車に突っ込まれ吹っ飛んだ車。周りのざわざわとした声。目の前の、赤い、水溜まり。