偽王子さまの君と、今宵も共に。






「もー、君が下手に避けるから。とりあえずさぁ、謝ってくんない? 誰に向かってカツアゲしたの?」

「ヒッ……ご、ごめんなさっ……」

「無理。謝っても許してやんない」

謝れって言ったのはそっちなのにそれは理不尽では? いや、カツアゲした人が全体的に悪いか。


なーんて、そんなこと考える余裕があるなら逃げろよってね。あはは。


……正直に言う。どうやら、わたしは恐怖で足が動かないらしい。

だって、目の前にいた人が急に誰かの手によって気絶させられるなんて、こんなこと、さすがに初めてだから。