偽王子さまの君と、今宵も共に。






「今から帰ってもいいんだよ? どーする?」

顔をのぞき込まれる。


……帰る、か。

『お母さんの本当の娘は美鈴なの! あんたじゃない! だから、お願い、お願いだからっ……──家から出てってよ!』

美鈴ちゃんの声が、頭に、心にこだまする。


……ダメだ。わたしは帰れない。
「……帰れません」