偽王子さまの君と、今宵も共に。






沈黙が気まずすぎて、わたしはもういいやと早口でまくし立てた。

「あ、えーと、じゃあ、さようなら! 今日見た事は全部見なかったことにするので!」

安心してくださいっ、と、誠夜さんの横を通り過ぎようとして。
パシッと、手を掴まれた。



「……あのさ、凛菜ちゃん」


瞳が、月明かりの反射で赤くキラッと怪しく光る。