偽王子さまの君と、今宵も共に。






「……せ、……やさんっ」

「なーに?」

あ、明るく「なーに?」じゃないですよほんとにっ……!

声と表情のギャップがすごすぎる。

誠夜さんは少しわたしから離れると、自分の唇を舐めた。


「せっかく同居の許可もらえたんだからさ、ちょっとは本気出していいよね」


ぜ、ぜんっぜんよくないです……!

そんなわたしの考えも虚しく、誠夜さんはにっこりと笑顔を作る。

「今日は朝まで愛してあげる、凛菜」

そう笑う誠夜さんの瞳には、妖しげな赤が輝いていた。