偽王子さまの君と、今宵も共に。






これは、わたしが心の中で望んでいたことでしょう? 尾上凛菜。


美鈴ちゃんのために、とかなんとか言って家を飛び出したけれど、やっぱり、本当はおばさんに心配されたかった。「家に帰ってきて、凛菜」って言われたかった。

……そう、まるで本当の親みたいに。

だけど、なら、なんで、わたしは今嬉しくないの?

自分の気持ちが整理できず混乱する。



「あの、っ……おばさん、待って」

「──凛菜ちゃんの身内さん、で合ってますか?」