偽王子さまの君と、今宵も共に。






「──凛菜!」


ここにいないはずの、久しぶりに聞いた声がわたしの名前を呼んだ。


……え?

わたしに駆け寄ってくる、四十代後半の女性。

その人を、わたしは、忘れるはずない。


「……おば、さん」

わたしの、命の恩人みたいな人だから。

おばさんは、周りの目を気にせずに、わたしをぎゅっと抱きしめた。

……、えっ……?