その時、学食の照明が不自然に明滅し、バチバチと不吉な音を立てた。
同時に近くのテーブルで食器ががちゃんと音を立てる。学生の一人が頭を抱えてうずくまった。
「…!」
空気が変わった。九条くんの表情が一瞬で切り替わる。
うずくまる学生に駆け寄った直後、別の場所でもう一人、三人目の学生が椅子から転げ落ちた。食堂が悲鳴と混乱で騒然となる。
「能力暴走……三人同時?」
琥珀がぼそっと呟いた。
暴走した学生の一人が腕から衝撃波のようなものを放った。近くの机が吹き飛び、食器が散乱する。
「胡桃こっち!」
「わっ、」
琥珀に腕を強く引かれ、太い柱の影に身を隠す。
「……っ、本部に連絡を——」
無線に手を伸ばした九条くんだったが、二人目が背後から襲いかかってきた。咄嗟に身を捻って躱すが、制服の袖が裂ける。
「……胡桃、ここで待ってて。俺ちょっと…」
「待って、わたしなら──」
混乱の中、琥珀が動こうとした瞬間、三人目がこちらに向かって突進してきた。
「——っ!」
琥珀が咄嗟に私を庇うように前に出た。暴走学生の拳が琥珀の肩に直撃し、体ごと吹き飛ばされる。二人もつれて床に倒れ込んだ。

