「でも。胡桃の無効化が間に合ったケースも、前より増えてる」
「……私?」
「うん。今日のもそうだし、最近の記録見てても明確に精度上がってるのがはっきり分かる」
よかった。
私、ちゃんと役にたたてるんだ。
「……でも無理しないでね。無効化、精度上がってる分反動も出やすいと思うから」
「…うん」
ここ半年、色々調べていく中で分かったことがある。
契約で手に入れたこの力は、
私も叶兎くんも、使えば使うほど体力も精神力も削られる。
便利な力じゃない。
むやみに使えば、一気に反動がくる。
「…事件は増えてるけど」
時雨くんは私と叶兎くんを交互に見て、そう言った。
「二人が一緒なら、大丈夫だと思ってるから」
その言葉が、胸の奥に静かに落ちてきた。
不安がゼロになるわけじゃない。
でも、隣には叶兎くんが当たり前みたいな顔でそこにいる。
それだけで、不思議と心が落ち着いた。

