総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ




「…ダメじゃ、ない、です………」



その瞬間、ふっと表情を緩めて叶兎くんは距離を詰めてきた。


そっと、唇が重なる。



「……っ」



思わず息が漏れると、それを待っていたみたいにさらに距離を詰められる。

背もたれに手をつかれて、完全に囲われてしまった。

逃げようにも、逃げる気力なんて残っていない。



頭が、じんわり熱くなって。

心臓の音がうるさい。



「胡桃さ」



一度、ほんの少しだけ唇が離れる。


でも離れたと言っても、息がかかるほど近い距離のまま。

目を細めて、私を覗き込む。



「……なんだかんだ…俺にキスされるの結構好きでしょ?」



………っ…!


…図星すぎて、一気に顔に熱が集まってどうしようもなくなる。




「……っ、そ、れは…」



必死に言葉を探すけど、頭が追いつかない。



「んんっ」



反論しようとした言葉は、次のキスでまた全部奪われる。

考える暇も、言い訳する余裕もなかった。