総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ




「うん。俺のこと大好きって味」

「なっ、なにそれ…!」

「だって恋するほど甘くなるんだから、そーゆーことでしょ?」



後ろから抱きしめられてるから顔は見えないけど、叶兎くん絶対に楽しそうに笑っている。



「ね、胡桃。やっぱ血だけじゃ足りないんだけど」

「…だ、ためだよここ一応執務室!!」



何となく、そうなる気がしてた。


叶兎くんがこのモードになるとほんとに止まらない。

こんなとこ誰かに見られたら…恥ずか死ぬ。



勢いで立ち上がろうとした、その瞬間。

手首を掴まれて、ぐっと引き戻された。



「わっ……!?」



声が漏れるのと同時に、視界がくるりと反転した。


背中に、柔らかいはずのソファの背もたれがぶつかる。

逃げ場のない位置に追い込まれたと気づいた時にはもう遅かった。



気づけば叶兎くんが、上から覆いかぶさるように私を閉じ込めている。



腕と腕の間に囲われて、視界いっぱいに広がるのは至近距離の彼の顔だけ。

距離が近すぎて、息遣いまで分かる。