……まるで、確実に獲物を仕留めて動きを止めた、ハンターそのものの無駄のない所作。
「……離して……っ!」
「無理」
必死に身をよじって抵抗してみるけど、私の腰と腕をがっちりとホールドしている琥珀の腕の力は、ビクともしなかった。
ハンターとして訓練されている琥珀の力に、女の子の力なんかじゃ敵うはずもない。
「このやり方は、いくらなんでも強引すぎっ……!」
暴れた拍子に自分の足がもつれて、床に倒れそうになる。
「おっと、危ないってば」
体勢を崩した私を支えるように、琥珀が腰に回した腕をさらにグッと強く締め上げた。
結果として、私は琥珀の広い胸元にすっぽりと隙間なく収まるような形で抱きすくめられてしまった。
「……ほら、言わんこっちゃない。大人しくしててよ」
声が、信じられないくらい近い。
琥珀の黒い髪から、微かに爽やかなシトラスのシャンプーの匂いが鼻腔をくすぐった。
あまりの密着度と心臓の音に、別の意味で顔が熱くなりそうになる。


