そこからの会議は、驚くほどあっさりと終わった。
時間にして三十分もかかっていない。
方針が決まってからのハンターたちの動きは迅速だった。
幹部たちはそれぞれ手元の端末を素早く操作し、次の任務に向けて流れるような動作で次々と部屋を出ていく。
気がつけば、静まり返った会議室に残されたのは琥珀と私の二人だけになっていた
「ふぅー……」
琥珀は椅子の背もたれに思いきり体を預けると、両腕を頭の後ろで組んでぼんやりと天井を見上げた。
「……うまくいったじゃん。思ったよりスムーズだったね」
「うん、本当に良かった……。ちゃんと話を聞いてもらえて安心したよ」
琥珀の口調は、いつもの気の抜けた軽さに戻っていた。
でも、幹部の人たちが全員出て行った後も琥珀はなぜか席を立とうとしない。
二人きりの静かな会議室。
人がいなくなった部屋の中で、天井の蛍光灯が微かにジジ、と音を立てて響いている。
「……胡桃」
不意に、琥珀が私の名前を呼んだ。
その声のトーンはさっきまでとは明らかに違って、一段と低く落ちていた。
琥珀は机の上に片肘をつき、頬杖を突いた姿勢でじっと私を見つめてくる。


