私が言葉を濁したのを見逃さず、ハンターたちの目がみるみるうちに疑惑の色を帯びていくのが分かった。
言えない秘密があるというその事実そのものが、さらなる不信感を生み出してしまう。
「言えないってことは、やっぱり何か隠してるんじゃねえのか?そんな風に庇う価値なんてないだろ、吸血鬼なんて」
「そんなことありません!」
言葉に詰まりながらも、私は声を張り上げた。
叶兎くんのこれまでの努力を、あんなゴミみたいな動画一枚で全否定されるのが、どうしても許せなかった。
「今はまだ、皆さんに詳しく説明できないことの方が多いです。それは謝ります。でも……叶兎くんは、他の誰よりも人間と吸血鬼の関係性を良くしようと、ずっと命を懸けて努力しています!その事実だけは、ここにいる貴方達だって、本当はよく知っているはずですよね!?」
私の叫びが通りの空気を震わせ、一瞬、その場の時間がピタリと止まった。
ハンターたちだって、本当は知っているはずだ。
赤羽叶兎が吸血鬼界の次期トップに内定してからというもの、人間との平和な共存のためにどれほど尽力をしてきたか。
その功績とこれまでの事実を否定できるハンターは、この場にはいなかった。
「……それは、まあ、分かってるけどさ」
最初に声をかけてきたハンターの青年が、歯切れの悪い様子で視線を泳がせた。
「……今すぐ手放しに、私たちの言うことを全て信じて欲しいなんて無理なお願いはしません。でも、あんなネットに転がっている出所も分からない動画一つだけで、彼の全てを決めつけないでください」
これだけは、どうしても彼らに伝えたかった。
私の必死の訴えに、ハンターの人達はしばらくの間、黙って私を見つめていた。
やがて、諦めたようにふっと肩の力を抜くと、小さくため息を漏らす。


