「能力暴走の頻発、及びハンターの活動活性化を踏まえた上層部の判断だ。」
「……なんで特警のトップクラスがわざわざ」
「私の能力が適任だからだ。」
それ以上の説明はなかった。
「じゃあ俺らは?」
「お前たちは現行の担当区域を継続。ただし合同訓練には三名とも参加してもらう。」
「……結局出んのかよ」
秋斗が不満げに吐き捨てると、神代さんは彼を一瞥して冷ややかに告げた。
「不満か。」
「……別に。」
俺は空気を和ませようと、わざとらしく肩をすくめて見せた。
「神代さんが抜けるの、けっこう痛いんだけど。」
「穴は埋まる。引き継ぎ資料は今日の17時に共有フォルダに上げる。目を通せ。」
「……はぁ、了解。」
神代さんは踵を返しかけて、ふと足を止めた。
振り返らないまま。
「ひとつ言っておく。合同訓練でハンターと揉め事を起こしたら、連帯責任で全員減俸だ。覚えておけ。」


